[論文No.1037] コーンオリゴペプチドの飲酒者に対する栄養効果

要旨
【目的】
 コーンオリゴペプチドの摂取が飲酒者の栄養状態にもたらす効果について研究を行った。

【方法】
 飲酒歴5年以上の飲酒者で、毎日、中度白酒(38度くらい)をダブル、または60cc以上、飲酒しているボランティア男性107名を募り、コーンオリゴペプチド2g投与群とホエイプロティン2g投与群に分け、90日間連続接種前後に各人より静脈血5mlを採取し、超音波で脂肪肝やその傾向を調べ、群間比較を基に検討を行った。

【結果】
 コーンオリゴペプチド介入群、ホエイプロティン対照群、双方の脂質パラメータに有意差はなかった。コーンオリゴペプチド、ホエイプロティン、双方、血中脂質をある程度低下させる効果を持っていた。90日の連続投与後、血清総ビリルビン、およびアルカリホスファターゼ活性が低下した。コーンオリゴペプチド群のγ-グルタミルGGTグループも減少した。

【結論】
 90日間のコーンオリゴペプチドの連続投与は、一定の抗酸化効果を確認させた。コーンオリゴペプチド摂取により肝線維化マーカーであるⅢ型プロコラーゲンアミノ末端ペプチドが減少し被験者の血清腫瘍壊死因子-α(TNF-α)レベルを低減した。