研究紹介 – マリンオリゴペプチド

安全で安心できるものを

マリンオリゴペプチドは、無汚染海域で捕獲した鮭の皮を原料に、最新設備、最先端技術を用いて、加水分解により精製されています。文献No.05では、マリンオリゴペプチドを雌雄各10匹ずつ20匹のマウスを用いて、急性毒性実験を行っっています。マリンオリゴペプチドの最高容量を経口投与し、雌雄ラットの半数致死量LD50が、全て20.0g / kg.bw用量を超え、急性毒性分級標準に基づき、マリンオリゴペプチドは無毒級であると確認している。

安全性についての研究は数多く行われており、文献No.06では、幼若ラット100匹に、半数致死量LD50を全て20.0g / kg.bw用量以上に設定し、マリンオリゴペプチドを、人推奨用量の200倍、100倍、50倍25倍という各投与量にて30日間強制飼育し、その後、ラットの一般的な行動や諸徴候、体重、食物利用率、血液学検査、生化学的指標、系統解剖、組織病理学等項目から陰性対照群と比較検討して調査を行い、その安全性を確認しています。

文献No.07では、さらに人推奨用量の200倍、100倍、50倍25倍の各投与量にて90日間に渡る強制飼育を行い、同様に安全性を確認しています。

創傷治癒効果について

三大栄養素の一つとして知られるタンパク質は、身体の20%を占め、内臓、血液、骨、筋肉、皮膚、頭髪等、様々な細胞や組織や器官の主成分となっています。尚且つ、3ヶ月程で細胞が入れ替わると知られますように、健康な生活を送るためには、新陳代謝がスムーズに行われることが重要です。

そのことを実証するかのように、マリンオリゴペプチドと創傷治癒効果の実験も多く行われています。文献No.22では、妊娠第19日目のSDラット96匹に帝王切開手術を行い、無作為に4群に郡分けを行い、そのうち、三用量の投与群には0.13,0.38,1.15g/(kg・bw)の各用量のマリンオリゴペプチドを術後毎日投与することで、マリンオリゴペプチドを与えたラットと与えなかった陰性対照群ラットを比較することで、マリンオリゴペプチドの創傷治癒に及ぼす影響を研究しています。

文献No.1014では 体重230-250gのSDラット120匹を選択し、背部皮膚で腹腔までを切る手術後に、マリンオリゴペプチドを(0.667g/kg.bw、2.0g/kg.bw、6.0g/kg.bw、12g/kg.bw)投与し、マリンオリゴペプチドを投与しないブランク対照群と、術後の傷口の癒合状況を観察し、HE染色、Masson染色、皮膚傷口抗張力強度テストとオキシプロリンを測定した結果等から、マリンオリゴペプチドがラットの手術後の栄養状況を改善して、傷口癒合を促進したことを確認しています。

抗酸化作用について

呼吸をはじめ、酸素が関与する酸化反応は生命にとって極めて重要な過程なのですが、近年、酸素が周囲の水、不飽和脂質、その他の容易に酸化される生体物質に対して変質や不都合な化学反応も引き起こすことが指摘されるようになりました。

活性酸素プロセスにより、発生した過酸化脂質あるいは過酸化脂質ラジカルは、周囲の生体物質とさらに反応して細胞膜やタンパク質を変性させたり 、DNA切断を引き起こすなど、細胞に損傷を与える場合が指摘されています。このような生体反応は酸化ストレスとして知られ、細胞損傷や細胞死の原因の一助となると言われています。

抗酸化物質は、活性酸素とその関連する物質をシステムから排除するために、不都合に発生した活性酸素種やそれが生体物質と反応したラジカル中間体と反応し、捕獲することで酸素由来の有害反応を停止させることができるとわかって来ました。また、抗酸化作用で細胞を保護することにより、抗老化につながるとも研究されています。
抗酸化物質であるアスコルビン酸やポリフェノール類が有名です。

抗酸化作用、抗老化作用に関する論文も多く、文献No.14では、4週齡のSDラット160匹を対象にマリンオリゴペプチドがラットの生存期間に及ぼす影響が研究されています。通常、文献で紹介されているラットの平均寿命は623日~735日で、この実験でも陰性対象群の平均生存期間は709日~711日で文献通りで在った。が、マリンオリゴペプチドを投与したラットの最長生存期間は、雄1029日、雌で1092日と長く、平均生存期間に対しても有意に延長させた。この実験での考察として、抗老化の過程で、マリンオリゴペプチドが抗酸化能を上昇させ、ラットの寿命を延長させたことが重要なメカニズムとして考察されています。

文献No.31では、マリンオリゴペプチドの抗皮膚老化に対する研究が報告されています。体重200~220gまでの SDラットに、90日間、D-ガラクトースを腹腔内に0.125g/kg用量で連続注入し、体細胞中のガラクトース濃度を上昇させ、アルドース還元酵素による触媒作用によって、ガラクチトールに変化させて、細胞内に蓄積させ、正常な細胞浸透圧に影響を与えることにより、細胞の腫脹、機能障害、代謝障害を引き起こし、亜急性老化を誘導して、皮膚の老化状態を作り、その老化モデルマウスを用いて実験研究が実施されました。

この老化モデルマウスに3ヶ月間、マリンオリゴペプチドを投与した結果、ラットの毛皮は厚くなって光沢も増し、線維芽細胞が増加した。血清抗酸化試験の結果は、表2のとおりで、抗酸化酵素SODとCATの活性が増加し、脂質過酸化分解物であるMDAの含有量を顕著に低減させている。この実験では、マリンコラーゲンペプチドが抗酸化酵素の活性を高め、過酸化脂質の生成を低減させ、線維芽細胞とコラーゲンへのダメージを減らし、肌老化を抑制させたことが確認された。

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