[論文No.0038] コーンオリゴペプチドの降圧効果における研究

要旨
【目的】
 多くの研究により、天然に存在するタンパク質には、異なるアミノ酸の配列に基づく様々なアンジオテンシン変換酵素阻害ペプチド( angiotensin converting enzyme inhibitory peptide, ACE IP)が発見されている。中でも、疎水性アミノ酸とPro含有量を多く含むコーンオリゴペプチドの組成から、ACEIPが豊富に含まれていると推察され、本研究では、コーンオリゴペプチドの降圧効果について研究を行った。

【方法】
 高血圧自然発症ラットSHRを対象に、コーンオリゴペプチドを種々の投与量(0.45,1.35,4.05g/kg.bw)で強制投与し、併せて、陰性対照群には等量の蒸留水、陽性対照群には、10mg/kg.bwのカプトプリル(降圧剤、アンジオテンシン変換酵素阻害薬)を投与して、群間比較に基づく分析を行った。

【結果】
 8週間後、各対象群間でSHRの体重比による心臓重量、ならびに心拍数に有意差(P> 0.05)は無かった。低、中投与量群、および、陽性対照群のSHRの収縮期血圧が、他の対象群(P <0.05)よりも有意に低値で在った。コーンオリゴペプチドの高投与量群と陽性対照群の血漿アルドステロン濃度は、他の対象群に比べ、有意に低値を示した。(P<0.01)。

【結論】
 本研究では、SHRを異なる投与量のコーンオリゴペプチドで飼養し、その実験結果から、被験物質であるコーンオリゴペプチドに、明らかな降圧効果が在ることを確認した。今後、降圧剤や機能性食品のさらなる発展のために、その実験成果を科学的根拠として報告する。

 

[論文No.0038]コーンオリゴペプチドの降圧効果における研究
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