[論文No.0044] マリンオリゴペプチドと霊芝多糖類配合投与による放射線防御効果の研究

要約

【目的】

 マリンオリゴペプチド(MPP)と霊芝多糖類(GLP)の複合剤の放射線防御効果について、また、そのメカニズムを探求する。


【方法】

 MPP [1.35Og/kg(bw)、GLP 0.025g/kg(bw)、および双方の複合剤0.450g/kg(bw)[MPP+0.025g/kg(bw)GLP]を、Coy放射線マウスに30日間連続投与して、その生存率と生存時間、末梢血白血球数、ならびに骨髄細胞のDNA含有量、スーパーオキシドディスムターゼ (Superoxide dismutase, SOD)活性やConAおよびLPS誘導によるリンパ細胞増殖因子分泌能力、血清細胞レベルへの影響について分析を行った。


【結果】

 マウスにMPP、GLPおよび双方の複合剤を経口投与後、放射線照射を行ったマウスに30 日間連続投与を行った結果、その生存率および生存時間を有意に増加させた。白血球およびDNA損傷の回復状態を促進させ、血清中SODの抗酸化酵素活性を向上させた。また、放射線により抑制されたTおよびBリンパ細胞を増殖させた。結果として、細胞免疫および液性免疫機能をある程度改善させた。


【結論】
 実験により、炎症性サイトカインIL-I、および免疫抑制性サイトカインIL-10の分泌が減少し、免疫刺激性サイトカインのIL-2とIFN-γ‐yの分泌が促進された。本結果より、マリンオリゴペプチドおよび霊芝多糖類、ならびにその複合剤には放射線障害に対し、補助的な保護効果のあることが確認された。