それはどこからともなく。
それは唐突に。
それは確実に。
最近、春の香りと出会いました。
風の少し強い日に、そこはかとなく漂ってきた春の香。
それは、沈丁花(じんちょうげ)でした。
春風が漂い始めるこの季節。
春を感じる強い香りを思い浮べるとしたら、沈丁花ではないでしょうか。
沈丁花は、梔子(くちなし)、金木犀と並んで愛されている3大香木のひとつです。
香りが特徴的で、遠くまで漂う芳香力の強さは、一番とも言われています。
普段は香りが先行して見つかることが多いように感じます。
なんとなくいい香りがするので探してみたら、沈丁花に出会えた。
・・・という出会いの体験はありませんか。
みなさんが、もしも沈丁花の花を知らなかったら。
この香りから、どんな花をイメージするでしょう。
みなさんが、もしも沈丁花に言葉をつけるとしたら。
この香りと外見から、どんな花言葉をイメージするでしょう。
みなさんが、もしも沈丁花の花を食べたとしたら。
どんな味をイメージするでしょう。
わたしは、花粉をいっぱい飛ばしそうな紫の中くらいの花を想像し、「魅惑」とか「魔女」というような言葉を用いて表現し、だれもが惹かれて止められない、そんな女優的なイメージをしました。
わたしが蜂だったら、遠くにいてもすぐに飛んでいきそうです。
沈丁花は、一般的に外側が赤紫色、内側は白色の小さい花の集まりで、花言葉は、『栄光』『不死』『永遠』だそうです。
そして。
その樹皮や根、果実に強い毒性があり、食べると下痢や嘔吐、触れると皮膚炎などを引き起こすことのある植物だそうで。
樹木そのものも、花もそんなに小さいのに
香りで人を魅了し
自身を守る術を持ち
人の想像を掻き立てる。
その魅力は無限大。
ものの魅力は大きさでないことを、再認識しました。
そう、みなさま大きさと言えば。
ペプチドとはアミノ酸がペプチド結合によって2つ以上つながった分子のことを言いますが、当研究所のオリゴペプチドは500Daという超低分子。
小さいからこそ、効果で人を魅了する一品なのです。
それでは今日もあなたのこころと身体に優しい一日となりますように。
研究員 前原なおみ