時節のマナー

 

みなさま、こんにちは。

 

冬至を越え、寒さ本番。

 

季節の変わり目などには、「時節柄、ご自愛くださいませ」という表現がよく用いられていますが、最近、「時節柄、会話をお控えください」というポスターを見かけました。

 

聞き慣れない言葉に、「おっ?」と思ったのは私だけでしょうか。

 

調べたところ、「時節」には二通りの意味があることが分かりました。

 

1つは、「実際の季節を示す」場合。

 

そして、もう1つは、「その時代を示す」場合。

 

今日が「感染リスクの高い時代」として社会認識されたことに、妙に感心してしました。

 

日常生活でも、聞き慣れない言葉や間違いやすい言葉がたくさんあります。

 

 

例えば、『参考にさせていただきます』

 

助言を受けた時など、使われたことがあるのではないでしょうか。

これは、目上の人に対しては失礼に当たります。

「参考」という言葉は、自分の考えを決める際の“足し”にするという表現で、「大変勉強になりました」を用いるのがマナー。

 

例え②『おわかりいただけましたか』

これも、目上の人に対しては失礼に当たります。

何かを説明した後に使っていませんでしたか?

 

これは、「わかりましたか」という意味であり、目上の人に対しては「ご理解いただけましたか」を用いるのがマナー。

 

例え③『~させていただきます』

 

基本的に「自分のすることが相手に良い影響を与えるとき」や「相手の許可が必要なとき」のみ「~させていただきます」を用います。

そのため、「値上げさせていただきます」というのは間違い。

一見、丁寧な言い回しに聞こえますが、相手が頼んでいない場面では失礼に当たります。

 

この場合は、「値上げしております」を用い、「ご理解お願い致します」など言葉を補足して用いるのがマナー。

 

例え④『お名前をちょうだいできますか』

 

何かおかしい。

何がおかしい?

これは、「お名前をお聞かせいただけますか」と「お名刺を頂戴できますか」が合体してしまった表現です。

 

名前を貰うことはできませんので、謙譲語を用いて「お名前を伺ってもよろしいでしょうか」「お名前を教えていただけますか」が正しい表現です。

 

エレベーターにも、マナーがたくさんあります。

 

複数の上司と一緒に乗るときには、先にエレベーターに乗り、“開ボタン”を押す。

降りるときには、全員が下りるまで“開”ボタンを押して待つ。

 

 

ここまでは大丈夫ですね?

 

操作ボタンが左右2箇所にあるエレベーターでは、中から外に向かって右側の操作ボタンが下座です。

また、エレベーターの上座は、操作ボタンの対角線上ですので、中から外に向かって左奥が上座となります。

 

みなさんは、その場所に立っていませんでしたか?

いくつのマナー違反をやらかしてきたかと思うと、私は赤面ものでした。

 

最近のマナー違反では「おはようございます」という挨拶の乱用。

 

老若男女、朝昼夜関係なく、「おはようございます」と言う人が増えている傾向があります。

アルバイトなどでは、何時でも「おはようございます」の挨拶が“文化”になってきつつあるのでしょう。

 

しかし、「おはようございます」は、“Hallo”とは異なるため、マナーとしては間違い。

また、メールでも間違いやすいのが「おはようございます」や「こんにちは」などの冒頭挨拶。これは、相手がいつ読むかをわかっている場合以外はマナー違反となります。

 

万―の基本は、相手の立場で考える。

 

オンライン化が進む中、対面する機会が減りますが、相手のことを尊重する気持ちを忘れないように。

こんな時こそ、教養を再確認したいものです。

 

それでは、みなさん。

時節柄、気力・体力の維持向上にお励みくださいませ。

 

 

日本食品ペプチド研究所