『国際食品由来ペプチド研究学会』に参加してきました。

『第4回国際食品由来ペプチド学術研究学会(IACFP)』

みなさん、こんにちは。
沖縄が梅雨入りし、そろそろーと梅雨の足音が近づいてきました。
いかがお過ごしでしょうか。

さて、
わたくし、中国は広東省広州に行ってまいりました。
何をしに?
 国際的なペプチド研究学会に参加するために。

参加しましたのは、『第4回国際食品由来ペプチド学術研究学会(IACFP)』で、中国広東省にある東莞迎賓館で行われました。
広東省は、香港の左上に位置するといえばわかりやすいでしょうか。
   
研究学会は、中国食品発酵工業研究院(CNRIFFI)、中国保健協会などが主催し、複数の国から約100の大学、研究機関、企業の代表者や研究者が参加して、食品由来ペプチドの機能性について議論しました。

日本から学術発表されたのは、東京大学、理化学研究所、京都大学、千葉大学、前橋工科大学、大阪大学と、企業からはワタミ、サラヤの研究者の方たちです。さらに、エーザイフードケミカル、赤穂化成、アイワフーズの方も参加されていました。
中国からの参加は、中国食品発行工業研究所、中山大学、四川大学華西医院、中国医学科学腫瘍病院、広東中食栄科生物科技有限公司でした。
欧米からは、ハーバード大学、カリフォルニア大学ロスアンジェルス分校、ニュージャージー州立大学、ワーゲニンゲン大学(オランダ)などからの発表があり、総勢12団体から18名が参加されました。
わたくし、ペプチド研究所の研究員ではありますが・・・。
錚々たるメンバーに驚きを隠せませんでした。

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学術研究学会に参加して見えたことは、
①ペプチドは、世界的に必要とされているという『需要』
②ペプチドは、いままさに研究・開発の途中であり、これからもっと身体に良いものが作られていくという『希望』
③ペプチドは、研究者だけでなく消費者を結び、そして人々の健康を救う『世界』です。
「すごい」の一言です。

そして体感したことは、3つの『豊か』でした。

 

一つ目は、身体が豊かである。
ペプチドが、血圧や血糖の上昇を抑えたり、アルコール分解を促進したりすることはよく知られています。今回の研究学会では、それらの機序の科学的根拠を検証するとともに、認知症や癲癇(てんかん)のある方への効果、術後患者の回復促進、アスリートなどへの応用が研究されており、幅広く人間の健康を豊かにする食品であることを感じました。
古来より「身体が資本」と言われるように、身体は生活していく手段であり、基盤となるもの。研究者はペプチドの効果と必要性をより身近に感じているからでしょうか? 
ご年齢にかかわらず、活気がすごいのです(^^)。
 
二つ目は、想いが豊かである。
 多国籍の研究者が一同に会したのですが、文化を超えて研究成果を議論されていました。
それは、栄養でよりよい健康を手にするという同じ『想い』をもっているためでしょう。
この想いは、願いでもあります。
ペプチドの構成を解析したり、効果を検証したりすることは、緻密な作業を伴いますが、カラフルなスライドと熱い語りで、ひとを魅了するほどの想いが伝わってきました。
この豊かな想いが、人との出会いをつくり、人を健康に向かわせ、つながりを作っていくのでしょう。素敵な人々との出会いに感謝します。

 

三つめは、人生が豊かである。
ついつい忘れてしまいがちなのですが・・・(私だけでしょうか?)。
ペプチドを飲むことの意味を。
それは健康を目的にしているのではなく、自分の身体で生活し、楽しいことをして、おいしいものを食べる。
そう、人生を豊かにするためです。
 加齢や疾患、障害によって変質していく機能とどう向き合い、どう生きていくか。
 これらの研究成果によって、ペプチドがあなたの人生を豊かにしますように。

 

あらっ。

具体的な研究内容は??という方は、どうぞ今後をお楽しみにしてください。

 

最後になりましたが。
学会は中国語と英語の同時通訳で行われました。
少し英語に酔ってしまい、頭が痛くなったことには目をつぶっていただいて(^^)。column_img20160601_03
反省。

それでは、みなさんの今日が豊かな人生の一部でありますように。

謝謝。

研究員 前原なおみ