みなさま、こんにちは。
今朝の「日の出」は、6時46分でした。
夜明けるが遅くなったことを実感している今日この頃です。いかがお過ごしでしょうか。
最近、生殖医療を学ぶ機会がありました。
みなさんは、こんなデータをご存じですか?
2019年に生まれた子どもは 86万4,000人。
2018年に生まれた子どもは 91万8,397人。
2010年に生まれた子どもは 107万1,306人。
女性が出産する子どもの平均は 1.36人となり、出生数は年々減少しています。
その中で、こんな衝撃的な事実を知りました。
- 子どもを出産した夫婦のうち、5組に1組が不妊治療を体験している。
- 生まれた子どもの16人に1人は、体外受精で授かっている。
不妊治療は、保険適用の拡大が表明されており、もはや国民的な課題と言えますね。
WHO(世界保健機関)は、不妊に悩む夫婦は、世界に1億8600万組と推計しており、とりわけ女性の社会進出が進む先進国に共通した課題となっています。
その中で、日本はどうでしょうか。
実は、日本は「不妊治療大国」と位置付けられ、体外受精件数は年間45万件を超え、不妊治療専門クリニック数も世界一なのです。
しかし、残念なことに治療の成功率は、先進国では最低レベルにあります。
なぜ???
成功率が低い理由として
1.日本の不妊治療は、40歳以上のカップルが30%を超えている。
他国と比較すると40歳以上の割合が2~4倍となのです。
それは、治療の初診年齢が5~10年遅いことも原因と考えられています。
2.日本では、卵子の提供が事実的に認められていない。
他国では、卵子提供が認められており、若い女性からの卵子提供による体外受精など、出産に繋がりやすい治療が積極的に取り入れられています。
3.不妊治療の多くが、自費である。
年齢や回数による制限が設けられている国もありますが、日本には制限がありません。
その結果、「治療の止め時」がわかりにくく、また治療費が高額であることも治療の高年齢化につながっています。
4.日本は治療を希望するカップルを断らない。
日本は不妊治療クリニック数が日本1。…ということからも、クリニックが盛況であることが予測されます。日本では、成功率が低くても希望者を断らない。
または、断れない民族のではないでしょうか。
みなさんは『老化卵子』という言葉を聞いたことがありますか?
老化卵子が、メディアで取り上げられたのは2012年ですが、私は全く知りませんでした。
女性不妊の理由の半数以上は、卵子の老化だそうです。
そのことを知っている人が少ないことが、現代社会の落とし穴なのかもしれません。
産みたい時に、産みたい人が、産みたい数だけ産めない社会。
晩婚化、晩産化はこれからも進展することが予測されています。
年頃の娘さんや、働くみなさんが、老化卵子の影響を知った上で、生き方を選択する社会になることを願うばかりです。
さて、みなさん。
みなさんも、今日が人生で一番若い日ですよ。
取りたい時に、取りたい人が、取りたいだけ栄養をとって、元気な明日に向かいましょう。