みなさん、こんにちは。
残暑は、どこにいってしまったのでしょう?
盛夏に名残り惜しさを感じる今日この頃です。
日暮れが早くなり、少し涼しくなると欲しくなるものはありませんか。
それは、温もり。
その温もりは、ホット珈琲であったり、おでんだったり、熱燗だったり。
そして、人の優しさや、人肌だったりするのではないでしょうか。
わたくし事ながら、時々出張講座のご依頼をいただくのですが、その名を「いのちの授業」と命名しております。つい先日も、小学高学年の子どもたちといのちについて考える機会をいただき、その中で、「いのちをつなぐ」ことを取り上げて、子どもにいくつかの問いを立ててもらいました。
「どうして人を好きになるの?」
「付き合うってどういうこと?」
「いのちはどこにあるの?」
「おっぱいには何が入っているの?」
「モテルにはどうしたら、いいの?」などなど
そして。
「いのちは誰のもの?」
「死ぬってどういうこと?」
なんて哲学的問いまで出てきます。
5・6年生にとって、「恋」や「いのち」への関心の高いもの。
真剣に考える姿が頼もしくもあります。
みなさんは、これらの問いに戸惑うことなく答えられるでしょうか。
いや~、大人になっても奥が深いテーマばかりです。
その中から、今日取り上げたいのは、行動科学者デズモンド・モリスの「親密さの12段階」というものです。
別れるカップルと別れないカップルの話。
モリス曰く、「多くのカップルを観察した結果、別れないカップルは情交において同じような段階を進んでおり、次の段階に進む前に十分な時間をとっていることがわかった」そうです。
モリスは、この段階を「親密さの12段階」としてまとめました。
親密さの始まりは?
1.目を身体に そうです。恋のスタートは、相手を見ることから。
2.目を目に アイコンタクトが始まり、お互いに気になっている感じが素敵。
3.声を声に 会話はいつか対話になって。
4.手を手に ドキドキしませんか。
5.腕を肩に
と、まあ12段階まで到着するのです(・・・紙面の関係上ここまで)。
モリスは、「この段階を急いで通過したカップルは分かれやすく、関係を長く続かせたいのであれば、少し時間をかけて各段階を通過していく必要がある。また、すべての過程を繰り返してしていくカップルは、長く別れない傾向にある」と言っています。
さて、子どもたちの反応はいかに?
大騒ぎするでもなく、真剣な眼差しで恋のステップを考えていました。
面白かったのは、頭をなでるのは手をつなぐ前とか、手をつなぐ前には指をつなぐ、指をつなぐ前には、軽ゴムを交換するといった反面、手をつないだら次はkissする、愛情を確かめるためにkissはできるだけ早くする・・なんて意見が飛び交うことです。
発想は豊かで、純粋で、大人顔負けの討論会となりました。
ちなみに、モテるためにすることでは「イメチェンをする」「大人になる」が多かったのですが・・・。
ただ、恋の第1段階の「目を身体に」は誰も間違いませんでした。
i‐phoneの現代も、恋の始まりは相手を見ることから。
相手に関心を寄せることについて考え、ピュアな気持ちになった一日でした。
最近、あなたは誰に見つめられましたか? 恋は人生の栄養となるかもしれません。
それでは、新しい恋も、温まった恋も。
階段をゆっくりとのぼって、秋と共に深まっていきますように。
研究員 前原なおみ