[論文No.1010] 小麦オリゴペプチドの構造分析

要旨
 小麦オリゴペプチドは、天然の小麦グルテンのタンパク質を原料とし、最先端技術を用いて、生物酵素分解法により精製された分子量1000Da以下のオリゴペプチドの混合物である。アミノ酸の成分としては、グルタミンやプロリンを多く含み、体内にグルタミンを効率良く補給する。生理活性状態の腸内では、グルタミンを合成し保存する機能がないため、腸粘膜細胞の増殖に必要な大量のグルタミンが体内で合成される。グルタミンは腸粘膜上皮細胞の主なエネルギー源であり、核酸合成に重要な成分であると共に、腸粘膜構造に必要不可欠なアミノ酸である。小麦オリゴペプチドは、このグルタミンを効率的に補給し、小腸への豊富な栄養物質の提供や腸管栄養に重要な活性化を齎す。