[論文No.0008] マリンオリゴペプチドの長期投与による血液生化学検査への影響

【目的】
 健康食品として、その機能の安全性を総括的に研究するため、マリンオリゴペプチドをラットに長期間投与し、そのライフサイクルに及ぼす影響について研究した。

【方法】
 SDラット200匹(雌雄各半数)を陰性対照群と4投与量群(1.125,2.25,4.5,9.0g/kg.bw)の5群(各40匹ずつ)に無作為に分け、目的濃度に合わせて希釈したマリンオリゴペプチド(1ml/100g体重)を毎日一回、90日間同時刻に連続投与を行った。その後16時間の絶食を挟む形で血液生化学検査を行い、投与一ヶ月目の月末、三ヶ月目の月末、6ヶ月後の月末、九ヶ月目の月末、十二ヶ月目の月末と一年間に渡り実験を実施し、群間比較に基づき分析を行った。

【結果】
■ 投与1ヶ月後

雄性ラット9.0g/kg.bw投与量群のALT値と4.5g/kg.bw投与量群のAST値、各投与量群の血中尿素窒素値、1.125g / kg.bw投与量群のクレアチニン値、2.25g / kg.bw投与対象群の血糖値、2.25と4.5g / kg.bw投与対象群のTG値を陰性対照群と比較すると有意差が認められた(P<0.05)。が、いずれも既知報告の参考値の範囲内であった。他の投与量群の他の項目値を陰性対照群と比較しても有意差は認められなかった。
■ 投与3ヶ月後

雄性ラット9.0g/k.gbw投与量群の血中尿素窒素値および血糖値を陰性対照群と比較すると有意差があった。が、参考値の範囲内であった。その他の投与量群の他の項目を陰性対照群と比較すると有意差は認められなかった。
■ 投与6ヶ月後:雄性ラット4.5g/kg.bw投与量群の血中尿素窒素値とクレアチニン値、また、雌性ラットの各投与量群の血糖値および9.0g/kg.bw投与量群ラットの血中カルシウム値を陰性対照群と比較すると有意差があった(P<0.05)。が、いずれも既知報告の参考値の範囲内であった。他の検査項目に陰性対照群との有意差はなかった。
■ 投与9ヶ月後

雌性9.0g/kg.bw投与量群ラットの血糖値、および1.125g/kg.bwと2.25g/kg.bw投与量群ラットの血中カルシウム値は、陰性対照群との比較に於いて有意差が見られた(P<0.05)。が、いずれも既知報告の参考値の範囲内であった。他の検査項目に於ける陰性対照群との比較に於いて、有意差はなかった。
■ 投与12ヶ月後

各投与量群雌性ラットの血糖値と1.125g/kg.bw投与量群の血中カルシウム値は陰性対照群に比べ、有意差が見られた。が、既知報告の参考値の範囲内であった。他の検査項目に関して、陰性対照群との比較に有意差はなかった。

【結論】
 本実験では、ラットに人推奨用量の25倍,50倍,100倍,200倍量のマリンオリゴペプチドの投与をほぼ1年間毎日実施し、その安全性を調べた。が、生化学的検査結果の各項目値を陰性対照群と比較したが、マリンオリゴペプチドに関連する異常所見は認められなかった。

論文No.0008]マリンオリゴペプチドの長期投与による血液生化学検査への影響
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