[論文No.0048] マリンボーンオリゴペプチドの骨粗鬆症改善効果に対する観察

要旨
【目的】
 魚骨マリンオリゴペプチド栄養製剤の摂取が骨粗鬆症患者に対してどのような効果をもたらすかについて観察し、その作用機序について研究する。

【方法】
 原発性骨粗鬆症患者45名を募りリハビリテーションを受けた後、魚骨マリンオリゴペプチド栄養製剤群(A)、アルブミン栄養製剤群(B)とダイエットフード栄養剤群の3群に無作為に分け、A群のタンパク質栄養剤の補給には、魚骨マリンオリゴペプチド、B群は、乳アルブミン栄養剤、C群は通常の食事中のタンパク質を除いては、他のタンパク食品の補給はなかった。A、B群は栄養剤を朝晩10gずつ各30日間連続摂取した。第1日目、および30日目に血清骨型アルカリホスファターゼ、血清架橋C-テロペプチド(CTX)の測定、分析を行い、痛みや睡眠、四肢の運動障害についても観察を実施した。


【結果】

 被験者は45名(男性12名、女性が33名)である。年齢は( 70.47±5.67)歳、身長は(155.10±7.02)cm、体重は(56.6±6.86)kgで、群間に於ける身長と体重に有意差はなかった。栄養介入後、A群とB群のB- ALP指標は有意に上がり、CTXは低下した。B-ALPと血清I型CTXを分別測定すると、A群は実験前後の比較に於いて、B-ALPが有意に上昇し(t=-5.522)、CTXは有意に低下した(t=3.084)(P<0.05)。B群では実験前後の比較に於いて、B-ALPが有意に上昇した(t=-2.426)(P<0.05)。CTXも低下(t=1.726)したが、有意差はなかった(P>0.05)。C群では実験前後の比較に於いて、B-ALP(t=-0.666)とCTX(t=0.175)、各指標に有意差は無かった(P>0.05)。各指標を統計学的に分析すると、B、C群に比べ、A群の総体効果は、B、C群と比較して有意に高かった。

 

【結論】

 魚骨マリンオリゴペプチドには骨粗鬆症を改善する効果が確認された。