[論文No.0024] 高齢雄性SDラットの血清テストステロンレベルの変化およびマリンオリゴペプチドの作用における研究

要旨
【目的】

 マリンオリゴペプチドが、雄性SDラットの高齢化に伴う血清テストステロンレベルの変化に及ぼす影響について研究を行った。

【方法】
 SPF健康レベル、SD雄性離乳ラット48匹を無作為にマリンオリゴペプチド投与量群(ラットの飼料中にマリンオリゴペプチドを2.25%、4.50%、9.00%の各割合で混入し、投与を行った。)と陰性対照群に郡分けを行った。各群12匹ずつを、一箇所で長期に飼育した。第12、18、24月齢時に血清マロンジアルデヒド(MDA)含有量、およびスーパーオキシドジスムターゼ酵素(SOD)、グルタチオンペルオキシダーゼ(GSH-Px)の活性を検出した。

【結果】
 陰性対照群の第12、18、24月齢時に、血清テストステロンの含有量はそれぞれ0.89+0.16、0.58+0.23と0.30+0.11ng/mlであった。マリンオリゴペプチドによる介入後、第12月齢時に4.50%の中投与量群ラットの血清テストステロン含有量は、陰性対照群に比べて有意に上昇した。が、0.90%の高投与量群ラットの血清テストステロン含有量は有意に低下した。第18月齢ラットの血清テストステロン含有量は、第12月齢時より有意に低下した。第12月齢時に、陰性対照群に比べ、各投与量群の血清MDA含有量は有意に低下したが、SODおよびGSH-Px活性は有意に上昇させた。第18月齢時に4.50%、9.00%の中、高投与量群ラットでは、血清MDAは陰性対照群よりも有意に低下した。3用量のMCP投与群すべてで血清SOD活性レベルが陰性対照群より、有意に上昇した。年齢に伴い、各群ラットの血清MDAは上昇傾向を示したが、SODおよびGSH-Px活性は減少傾向を見せた。

【結論】
 雄性SDラットの高齢化に伴い、血清テストステロンレベルは減少傾向を辿った。が、マリンオリゴペプチドの投与により、その抗酸化効果を通して、高齢化に伴う雄性SDラットの血清テストステロン値に影響が確認された。