[論文No.0029] SDラットにマリンオリゴペプチドの長期投与を行った場合の腫瘍抑制効果について

要約
[目的]

マリンオリゴペプチド(MCP)をラットに長期間連続投与し、その老化プロセスに於いて、腫瘍の自然発生に対する効果を研究した。

[方法]
離乳初期の4週齡SDラットを、MCPの投与量により4群(0 %、2.25 %、4.5 %、9 %)に無作為に分け、その経過を調査した。各群ラットの飼料に、0 %、2.25 %、4.5 %、9 %のMCPをそれぞれ混入し、腫瘍の発生状況と生存期間に及ぼす影響について観察を行った。

[結果]

4.5 % および9 % のMCP、中・高投与量群の雄性ラットで、腫瘍の自然発生が、有意に、ある程度低下した。同時に、9 % のMCP高投与量群の雌ラットでも、ある程度有意な低下が確認された。
乳房に腫瘍ができるまでの時間とその成長に、有意差は無かった。が、MCP、2.25 % と4.5 % の低・中投与量群の雌のラットでは、腫瘍体積の減少に有意差が確認された。また、雄のラットで、MCP9% の高投与量群において生存期間を有意に延長させた。MCP投与により、腫瘍を原因とする死亡は、全体的に減少傾向を示した。

[結論]
MCPの長期連続投与による実験結果は、SDラットに於ける腫瘍の自然発生を、ある程度抑制させた。